2020年5月(不妊外来開始)~12月初旬(大学病院再検査)
夫とのことを書こう。結婚して4年目。私が35歳の時に結婚した。
夫が7つ年上になる。
夫との出会いは私が24。その後交際スタート。よくある職場恋愛だった。
そう、交際10年目にしてやっと結婚した。
最初はお互い結婚願望もなく、私が自分のやりたいこと、実現したいことを優先してたから5年、6年と経っていった(復学したり、転職したり)。
で、交際7,8年目で夫が病気になった。難病指定されているものだった。
このとき、思った。
「彼に何かあったとき、私はちゃんと心配したい。年齢的には彼の方がリスク高いし。家族としてそばにいないと、何もできない」
実際、病気のこと説明受ける際、彼の母が『一緒に』と口添えしなければ同席できなかったわけで。
で、その後いろいろ考えに考えて、結婚の話をした。
あなたと一緒にいたいと思っている。何かあったときに、あなたの側にいたいから、その為には結婚しかないと思う。あなたはどうか?と。
で、結婚した。
私の両親も夫の両親も、やっとか・・よかった・・・という感じだった(笑)
勝手な事だが、夫に何かあったらのみで、自分に何かあったらって考えてないよね。
夫はとにかく笑顔が優しい人です。この人がニコニコしていたら、自分がイライラしているのアホらしくなります。
何よりも
こんな私と10年付き合ってくれて、今でも一緒にいてくれる。
私にとっては最高のパートナーやと思ってます。
(昨日ちょっと言い争いしたけど)
そんな夫、私の姪っ子や甥っ子にめちゃくちゃ好かれている。
私の職場の同僚の子にも。子ども引き付けるパワーが凄い。
お互い休みの日が違うすれ違い夫婦だったのだが、
年齢のこと、そして何より私の卵巣がん。再発リスク少なめとは言われているが、リスクはリスク。
そう考え、退院して職場復帰(GW明け)のタイミングで
【あなたの子どもが欲しい。あなたが父親になっているとこ、私は見たい】
と伝えた。
体外受精までは考えず、現状できることをやってみよう。
期限は私が40になるまでだろうかということになった。
これがなかなか上手くいかなかった。何よりも仕事によるすれ違い、私と向こうのテンションの違い(焦る私、そうでもない夫)。
本当世の不妊に悩みながらも乗り越えようとしているご夫婦、尊敬します。
それでも病院(最初は近所の婦人科、次に大学病院)に通いながら、排卵の有無、タイミングの測り方、初歩的なことからまず行なう。
もう少し不妊治療を専門的に診てくれる病院を紹介してもらい、予約をと思ったのが10月初旬。
この時卵巣がんの経過観察も受けていて、特に問題なし。
がん検診は次1月でということになった。
その10日後くらいからだろうか。
右下腹部に痛みを覚える。
チクチクするような痛み。不妊のこと、仕事のこと色々重なって忙しい時期だった。
いったいなぁ・・・あ、治ったを数日間繰り返していると
夜中に起きるほどの痛み。
息を吸うと何かがその痛みの塊のようなものに触れる、そんな感触。
朝「ダメだ。痛い。」と夫に伝える。
日曜日。しかも、夫の誕生日だった。
とりあえず、大学病院の救急に電話。婦人科の先生に診てもらえることとなった。
大学病院では血液検査と子宮、卵巣の確認。
血液検査では、炎症値が高い。ただ、一番疑わしき盲腸だともうちょっと炎症値が高くなる。そこまで高くない。
卵巣、子宮には特に異常はない。腸炎ではないか?ということで抗生物質を処方された。
実際、抗生物質服用後に痛みは治まり、あれは何だったんだ?という日々を過ごす。
11月になる。ますます忙しくなる仕事。
大学病院行ってから1か月後、また痛くなる。同じような痛みだけど、そこまで痛くない。
また腸炎?と思いながら、とりあえず近所の胃腸科に行く。
先月のことを伝え、とりあえず血液検査。触診だと、そこまで重大な何かが体の中で起きているとは考えづらい。とのこと。
翌週、血液検査の結果が出たので再度聞きに行くと、
やはり炎症値が高い。でも、盲腸ほどじゃない。とりあえず、抗生物質出します。ただ、これ以上のことはここでは分からない。
痛みがある、炎症があるということは、体の中で何かが起きていることは間違いない。
大学病院に行って検査してもらうことも考えた方が良いと思う。
と言われた。
正直、これ以上大学病院行きたくないし、面倒くさいし、
仕事それどころじゃないし、不妊の件進めたい。
ということで、とりあえず抗生物質のんで様子見ますと行ってその日は終わった。
当然夫は、病院行ってきなよ、と言う。
んーというと
癌なんじゃないの?と言う。
それはない。だって、摘出したほうが痛いんだよ。ここには何も無いんだよ。と答える。そう、全く再発は考えてなかった。
抗生物質の効果はテキメンで、痛みは和らいでいき、全く問題なく過ごしていた
のは
たった数週間。
また痛くなってきた。2か月、同じ個所がずっと痛いのはやっぱりおかしいだろうということで、
再度胃腸科に行き、紹介状を書いてもらった。婦人科でと言ったが、胃腸科で診てもらっているので、紹介先も胃腸科。
12月の2週目に診てもらうことになった。
2か月ぶりの大学病院。問診、触診、「簡易CT」を行なった。
当然、婦人科で診てもらっていること等は共有されているが、痛みの箇所から胃腸科で診ますねとのことだった。
CT画像の詳細は放射線科の先生が確認するが(なので、検査結果は後日)
その前に上がってきた画像を胃腸科の先生がまず確認。
この時思ったのは「これ、3月にみた景色(腹水からの卵巣嚢腫)と一緒じゃね・笑」まだ余裕だった
画像をカチカチしながら、
特にそれらしい所見は見当たらないなぁという先生。
何度か画像を往復していると
「あ、、これ、、」とほかの先生を呼ぶ。そして何やらやりとり。
そして、私に「もしかしたら、慢性盲腸かもしれません。ここ少し色が変わっていて炎症しているように見える。場所的に慢性盲腸かも。」と。
(ざっくりこんな説明だった)
まさかの盲腸!!??しかも慢性!!????
安静にしてくださいと言われた。仕事は当分休んでくれと。
いやいや、年末に向けて忙しいんですよ・・・・
4日後(金曜)、画像検査の詳細をお伝えするので、
4日後にまた来てくださいと言われる。
夫に結果を報告。とりあえずよかったねと言われる。
この時、言わなかったが、最近痛い箇所が増えている。
右下腹部と中央部分もたまに痛い。基本右だけど。
何となく自分の中の【予感】を見ないようにして職場に連絡。それならテレワークでできることをとなる。
水曜日、知らない番号から電話がかかってくる。
出ると大学病院の婦人科の担当医だった。
「検査結果が出た。明日来れるか?」と。明日は仕事が休みなので、むしろ明日だと助かると伝えると
「では、胃腸科ではなく婦人科に来てほしい」
これ、言われた瞬間、半分「何で?」半分「そうなの?」だった。
そうなの?の中身として、再発も考えたが新しい何か病気か?とも思った。
少なくとも慢性盲腸じゃないんでしょ?と
ただ、そんな事考えたくもなかったから、何で?って思った。
帰宅した夫に、検査結果出たから明日病院行ってくるとだけ伝えた。
親にはまだ何も言っていない。
翌日は
少なくとも、私が生きてきた人生の中で最悪の日だった。
本当に最悪の日だった。
担当から言われたことは
「卵巣がんの再発です」
今でも、大学病院から家までどうやって帰宅したのか
覚えていない。
ちょっと書いてて思い出してきて感情の行き場がないので、
冷静になったら、このあたり書きます。
夫に電話した。声出して泣いたのは、初めてだった。
泣いて、伝えたこと
「ごめん。」
そして
「子どものことも諦めなきゃいけない。」
夫が
「いいよ。いいよ。しょうがないじゃん。」って
少し笑ったような声で言ってくれた。